『桜守』 
〜ながむとて花にもいたく馴れぬれば
散る別れこそ悲しかりけれ 〜 西行
『桜守』
待ち焦がれた
一年の歳月
花守の身切なく
朝露ほども
触れられぬまま
春の川の
緩やかな虹渦に沿うて
去っていってしまわれるのか
まだあまりに
白く薄桃
淡き薄墨
甘やかな春の香残し
どこへ行かれてしまうのか
もすこし
語りたいのだ
待ちわびた
華宴の春の杯
愛しき桜花と
刹那の杯
交わしてはくれまいか
美しく咲きたいと
願いましたのは
お人たちの為
ばかりでは
ござりませぬ
澄みし冷たき春の海
凛々しきお姿
岩なるととさま
松なるあにさま
散りゆく桜舞
今生に見せたや
はかない
来世の願い
伝えたや
お人たちの
おすがたで
生まれ変わり
せめて仲良く
春のお花見
いたしましょ
ジョゼ

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